1ヶ月ほど、ニュージーランドを旅してきました。
数ヶ月前、ニュージーランドに行くと決めた直後に雑誌でふと目にしたのがニュージーラ
ンド特有の飛べない鳥、カカポの写真でした。
美しい緑色で、雌の気を引くためにふぐのようにふくれている雄カカポはなんとも愛らし
く、ひと目でファンになってしまいました。
ところがカカポはもう北島南島のどちらにも存在せず、周辺の小さな島に60羽いるだ
け。絶滅の危機に瀕しているのだそうです。
ニュージーランドに行ってもカカポには会えないとわかっても、私の心のどこかにはいつ
もカカポがいるのでした。
ニュージーランドの第一印象は、「優しい」でした。
風、波、太陽、砂浜、太陽、木、森、山々、大地、湖、その全てが優しく私の全身をなで
ているような、包んでいるような、そんな印象が私を出迎えてくれました。
旅を続けていくと、カカポのみならず、アルバトロス(カモメに似ている)、飛べない鳥
キウィ、黄色い目のペンギンetc...オセアニア地方独特の生物がのどれもが数が減って絶
滅の危機にあるということがわかってきました。
理由はもちろん森林伐採や、土地の汚染の他、ヨーロッパ人が移住する際に運んだ犬、
猫、イタチ(農業や狩りのために運んだそうです)などに襲われてしまうのだそうです。
以前は危険も少なかったために鳥は羽が退化していて、守る能力が十分にないのです。
飛べない上に、のろのろと歩くキウィは、ほとんど目が見えず、1日18時間ほど寝て過
ごし、夜になるとのそ~っと起きてミミズなどの餌を食べて生きているのだそうです。
なんとも愛らしい。
もちろん愛するカカポも、絶滅してしまったダチョウの仲間のモアも飛ぶ必要はなかった
わけです。
あちこちを周り、そういったことを頻繁に耳にしていくうちに、とても不思議な感覚に襲
われました。
ヨーロッパ人が移住してくる前のニュージーランドはどんなだったのか・・・・・。
アフリカではライオン、ヒョウ、象、キリン、ハイエナetcが食うか食われるかの生存競
争をし、生き抜くのに必死で戦っている一方、このニュージーランドののんきさはどこか
ら来ているのだろうと。
一つの理由は降水量が多いので植物が豊富で、食べるものに困らない。
でも日本はどうでしょう。
降水量も多く、緑も豊かな日本。
狼、クマ、猿、きつね、たぬきetc・・・・。
いろんな動物が思い浮かびますが、それほどのんきではありません。
はたして植物が豊富だからという理由だけでしょうか?
話は変わりまずが、ご存知のように、私はイギリスに住んでいます。
過去にイギリス人はあちこちに旅をし、住み着き、今でも世界中に分布しています。
アメリカ、カナダ、南アフリカ、オーストラリア、ニュージーランド、そしてイギリスで
す。
他にもいくつかあります。
私はBIODANZAであちこちに行き、あちこちの人と踊るので、触れ、感じることが出来るの
ですが、私が感じるのは、同じアングロサクソンでも「違う」ということです。
もちろん、イギリスから離れてからその後それぞれに違う歴史を重ねているということも
あるでしょう。
気候や食べ物の影響もあるかもしれません。
それぞれの国にはネイティブの人々が住んでいたわけですので、その人達との関係性も影
響しているでしょうし、混血もしたことでしょう。
イギリスから離れた人々はどういう理由からかは別としても、船に乗って長旅をする危険
をおかしてまで何かを求めて新天地(新しくはないのですが)に行ったのでしょう。
イギリスに残った人々は、また様々な理由から残ることを決めたわけです。
そして、長い長い国内の、ヨーロッパ内での、または世界の戦いの歴史を背負っています
し、今では中東、インド、東欧、アフリカなど様々な国の人々が移住して、混ざって生活
をしています。
というような様々な要素が影響していることはもちろんですが、それにしてもどうしてこ
こまで「違う」のか。
私はこの同じ人種のなかでの「違い」と、生息している生物の「違い」のなかに関係性が
あるように思ってならないのです。
こんな疑問を抱いたからといって、答えを見いだせるわけではないのですが、私の勝手な
予想としては土地が大きく関係しているように感じたのです。なんでしょうか、エネル
ギーが違うのだと言ってしまえばそれ一言で終わってしまいますが、なにかが深く関係し
ているように思ったのです。
もちろん世界の全てを訪れたわけでもありませんし、全ての人を知っているわけでもあり
ませんので、私の新たな研究課題としてこれからもあちこち訪れ、違いを感じてみたいと
思っているところです。
私はこの地球そのものが一つの生命だと思っています。
分類すれば、一本一本の木や草は生きていますし、その中で動物や虫や鳥が生活している
わけですが、森になるとその中で生きている全ての物を包み込んで大きな生命体になって
いるように感じるのです。
そして、山、島、海、大陸、そして地球全体、太陽系、宇宙、本当はこの生命の連鎖を分
類することは出来ないのでしょうがこの地球の自然の中で様々なバリエーションがあるこ
とに魅了された旅でした。
マオリの人々は、ニュージーランドを、この島は神だとして生活してきました。彼らの生
命を尊重する姿勢と、尊厳を感じました。
PS:「ラー」というのは、エジプト神話で太陽神を表す名前ですが、なんとマオリでも
太陽を意味するそうです!う~~~面白すぎる!