11月の半ばに思いもよらずに立ち寄ったタロットの学校の講座に
参加することになった。
自分の事情を聞いていただき、とても異例な形で中途の入学を
許可していただいたのだ。
「自分の思っていること、感じていること表現する」ことが目的
だった。
初めて参加した講義は大アルカナという22枚のカード一枚一枚
の図柄についての話だった。
ぼくは幼いころから図象が好きで、あまり得意ではなかった数学
でも幾何と呼ばれる三角形やら円やら、図形のほうがよく理解
できたので、その講義はとても興味深かった。フランスにまつわる
そのカードには初めて触れるにもかかわらず、そこに住んでいた
ぼくにはことさら近いものも感じた。
授業の最後のほうには、「リーディング」の演習とやらがあった。
これには本当に困った。なぜなら、ぼくはカードを初めて触って
二日目で、なにがなにやらわからなかったからだ。無謀という
2文字だけが目の前を行き来した。
その一週間前に、商売をしている父が何年もお世話になっている
霊能者の方のところにいっていた。
病気になったこと、そのあとにおきたさまざまなことを考え合わ
せるといままでの生き方を、頭で考えているだけでなく、実際に
大きく転換することを迫られていたからだ。そのことで悩んで
いてどうしていいのかわからなくてもう何年もの時間がたって
いたのだ。
自分の行くべき方向が知りたかった。自分で決められない。
自己信頼がなかった。
その霊能者の方はにこにこしながら、「いまのままでいい」とい
うのだ。
驚きそして胃が締め付けられる感じがした。そしてぼくは戸惑
いはじめた。そのときぼんやりと思っていた方向に進むことが
いいのだ、といってもらえることを期待していたのに、まったく
思いがけない答えをもらったからだった。
ぼくの心はまだ決まっていなかった。同じ質問をリーディング
演習でした。そして、ペアを組んだ女性が読んだその内容は
なんと………………
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Author:SIUSAN
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